【読書レビュー】心温まる本『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ
久しぶりに本で笑って泣きました。
様々な愛のかたちに心が温かくなりました。
とても素敵な本に出会えたのでレビューせずにはいられませんでした。
私の個人的な感想です。
『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ
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この本は、父親が3人母親が2人いて4回も苗字が変わった森宮優子という少女の話です。
それだけ聞くと苦労話かと思いがちですが、それぞれの親がそれぞれの方法で優子に愛情を注ぎバトンを繋いでいく心温まるお話です。
特に森宮さんと優子の会話はくすっと笑える場面も多くあっという間に読み進めてしまいました。
卒業式前の向井先生からの手紙に「親が変わったってあなたはあなた」とかではなく、「あなたみたいに親にたくさんの愛情を注がれている人はなかなかいない」と書かれていたのも、本当にその通りで、たくさん愛情を注がれた優子はそれらをしっかりと受け止めていたのだとわかり嬉しかったです。
幸せか不幸かは自分が決めるものであって、他人に決められるものではないのだと思いました。
この本には随所に食事のシーンが出てきますが、食事は幸せの象徴なのだと思います。
家で毎日ご飯を作って待っていてくれる人がいる幸せ、家族で食卓を囲んでたわいない話をする幸せ。
振り返ると私自身も家族から様々な愛情を注いでもらっているなと日常にある幸せを噛み締めました。
人との繋がりが希薄になっている今、この本は救いだと思いました。